鉄欠乏だけが原因でない貧血
コラム
貧血はありふれた病気ですが、あなたは貧血を正しく理解しているでしょうか。
貧血と血液中の赤血球や、その中の色素(ヘモグロビン)の量が減った状態です。
ヘモグロビンは酸素を運ぶ働きをしているので、貧血により全身の酸素不足が起こります。
貧血になると、階段を上がるときに動悸、息切れがしたり、頭痛、めまい、疲れやすいなどの症状が出ます。
あなたは貧血になったら鉄分をとればいいと考えていませんか?これは鉄欠乏による貧血がもっとも多いために言われることなのですが、貧血の原因はいろいろあり、鉄欠乏が原因でない場合には効果がありません、あなたの貧血は鉄欠乏だけなのでしょうか?いっしょに考えてみましょう。
貧血のなかでももっとも多いのは酸欠乏症貧血です。これはヘモグロビンの材料である鉄分が不足する事で起こります。原因としては食事からとる鉄分の不足、鉄分の吸収が悪い場合は出血などです。女性は生理による出血があり鉄欠乏になりやすく、出血量が多いときは子宮筋瘍や子宮内膜症や婦人科の病気が原因となっている場合があります。
男性や閉経後の女性の場合は、胃腸から少しずつ出血していることがあり、痔、胃潰瘍、胃ガン、大腸ガンなどの病気が原因となっていることがあります。
そのほかの貧血としては、手術で胃を全部とっている場合や、高齢者で胃粘膜の萎縮が原因で起こるビタミン12の欠乏性貧血、骨髄の異常による再生不良性貧血、骨動異形成症候群、異常な免疫反応によって、赤血球が破壊される溶血性貧血、腎不全、肝硬変、リウマチなどの病気に伴う貧血などがあります。
このように貧血と言っても原因はさまざまで。命にかかわる重大な病気が原因となっている場合があります。
あなたの貧血の原因はわかりましたか?原因がわからない場合はかかりつけの先生に相談してみましょう、